日常生活
こんばんは、あいる訪問介護ステーション代表の山下です。
今日は、久しぶりに春らしい穏やかな天気になりましたね(*^^*)
桜も満開を迎え、いよいよ春本番といったところでしょうか?
さて、今日のタイトルは「日常生活」です。
訪問介護をしていると、この「日常生活」という言葉の意味に頭を悩ませることがあります。
なぜかというと、生活援助において、日常生活か?日常生活でないか?
これによって、サービス提供の可否が分かれるからです。
生活援助において介護保険給付が不適切なものとして下記の表現があります。
- 日常生活を送るのに困らないとされる援助
- 日常的な家事の範囲を超えているとされる援助
要するに、生活援助は日常生活に該当しないことは、サービス提供できないことになっています。
日常生活ってどんな生活?
ところで、日常生活とはどんな生活のことでしょうか?
Wikipediaによると、「毎日繰り返される普段の 生活 のこと。 日常生活とは、人が生きるために日々繰り返しやっていることである。」とあります。意味としては、毎日繰り返す、日々繰り返すといった意味が含まれているようです。
例えば、多くのご家庭では、ほぼ毎日、食事を作られるかと思います。
また、週に1回とか2回とか決まって、洗濯や掃除をされる方が多いかと思います。
つまり、訪問介護における日常生活の援助とは、ご利用者が毎日、日々繰り返してきた家事の援助と言えるかと思います。
日常生活の援助
しかし、日々繰り返すことは、ご利用者様によって異なります。
特に掃除については、その頻度や方法は、ばらつきがあるのではないかと思います。
具体的には、毎週決まって○○をするという方もおられれば、気になったことを気になった時にするという方もおられます。
しかし、後者の場合、訪問介護における生活援助との相性、親和性の問題があります。
なぜかと言えば、訪問介護はケアプランに基づき作成された訪問介護計画書に基づくサービスが提供されます。
つまり、訪問介護員は、訪問介護計画書に沿った手順でサービスを行います。
掃除を例に挙げれば、掃除機掛け○○分、風呂掃除○○分といったような手順です。
先ほどの気になったことに気になった時にという生活スタイルは、計画的に決まったサービスを提供するという訪問介護制度とは、親和性が良くないと言えます。
また、訪問介護員への指示は、事業所から出されます。事業所はケアプランやご利用者の意向に沿い、訪問介護員への指示を出します。つまりは、ご利用者が訪問介護員へ直接、指示を出すものではありません。
「何かあればヘルパーさんに頼んで」という言葉をしばしば耳にします。しかし、これは正しくないと言えます。もちろん、手順の中でこうして欲しいといった細部について、事業所は事前に十分なアセスメントを行う必要があります。
窓拭きは日常生活に含まれる?
日常生活の援助に含まれないものとして、最もよくあるのが、窓ふきです。
つまり、窓拭きは、日常的な家事の範囲を超えるとされています。
思い返すと、小学校等の掃除で、床掃除は毎日しましたが、窓ふきは終業式の日だけだったかなと思います。
しかし、訪問介護の仕事をしていると、窓拭きをして欲しい、なぜ出来ないのか?という声をよく耳にします。
その場合は、訪問介護員やサービス提供責任者は、ご利用者様に理由を説明します。
殆どのご利用者様はこれにご納得下さります。しかし、残念ながら一部のご利用者様においては、ご納得下さらず、訪問介護員に対して辛辣な言葉や態度をとられることがあります。ご利用者様としては要望が叶わずご不満かもしれませんね。しかし、訪問介護員も職責を守りサービスに当たっていることをご理解頂きたいと願うばかりです。
これは感覚ですが、窓ふきに関する不満を持たれる方は、気になったことを気になった時にするという方が多いよう思います。ここでも、ご利用者様の生活スタイルと介護保険制度との親和性が問題として現れているのではないでしょうか?
どの業界においても言えることですが、目的に手段が合致していないと、目的の達成することは難しいかもしれませんね。
ちなみに、私は週末にお花を生けているので、日常生活の一部と言えるかもしれませんね。
あいる訪問介護ステーション
あいる訪問介護ステーションは、千葉県我孫子市・印西市・柏市・茨城県北相馬郡利根町において指定居宅サービス(訪問介護)、我孫子市内において介護予防・日常生活支援総合事業第1号事業サービス(訪問型サービス)を実施する訪問介護事業所です。