おいしいごはん

こんばんは、あいる訪問介護ステーションです。
さて、今日のタイトルは「おいしいごはん」です。と言っても食レポではありません(笑)

芥川賞を受賞された、高瀬隼子さんの小説「おいしいごはんが食べられますように」について書きたいと思います。
タイトルと表紙を見た印象は、心温まる穏やかな物語を想像しました。
しかし、、、詳しい内容は割愛しますが、小説の中でこんなやり取りが出てきます。

おいしいごはんが食べられますように
おいしいごはん おいしいごはんが食べられますように

「お味噌汁とか、なるべくちゃんとした、体にいいものを食べてくださいね!」
「...働いて、残業して、二十二時の閉店間際にスーパーに寄って、それから飯を作って食べることが、ほんとうに自分を大切にするってことか」

ちゃんとした食事を摂りましょう!ちゃんとお部屋を綺麗にしましょう!
この「ちゃんと~」という言葉が訪問介護の現場で、よく使われるように思います。
そして、多くの場合、利用者様は複雑な表情を浮かべられます...

もちろん、栄養バランスの取れた食事、清潔な部屋での暮らしは利用者様の健康を維持する上で必要です。
間違いなく「ちゃんと~」は正しいことだと思います。
しかし、それが利用者様にとって望む暮らしなのか?これまでの暮らしを否定していないか?
つまり、「ちゃんと~」は利用者様の尊厳を守るという介護の原則に反していないか?と考えました。
とても悩ましい、そして訪問介護を行う者が常に考えないといけないことではないかと私は思います。

「おいしいごはんが食べられますように」訪問介護の仕事をされている方に、是非お勧めしたい一冊です。

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あいる訪問介護ステーション

あいる訪問介護ステーションは、我孫子市・印西市・柏市内において指定居宅サービス(訪問介護)、我孫子市内において介護予防・日常生活支援総合事業第1号事業サービス(訪問型サービス)を実施する訪問介護事業所です。

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