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身体介護
まず、身体介護とは、ご利用者の身体に直接接触して行う介助サービス等、次の三つのサービスです。
- ご利用者の身体に直接接触して行う介助サービス
- ご利用者のADL・IADL・QOLや意欲の向上のために、ご利用者と共に行う自立支援・重度化防止のためのサービス
- その他専門的知識・技術をもって行う利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービス
ご利用者の身体に直接接触して行う介助サービス
まず、ご利用者に対して、安全確認や声かけ・説明、物品準備、環境整備を行いサービスを開始します。また、終了前に後始末やヘルパー自身の清潔動作を行います。
排せつ・食事介助
排せつ介助
トイレ利用
- トイレへ移動→脱衣→排便・排尿→後始末→着衣→ご利用者の清潔介助→居室への移動
- 失禁・失敗への対応(汚れた衣服の処理、陰部・臀部の清潔介助、便器等の簡単な清掃を含む)
ポータブルトイレ利用
- 立位をとり脱衣→ポータブルトイレへの移乗→排便・排尿→後始末→立位をとり着衣→ご利用者の清潔介助→元の場所に戻り、安楽な姿勢の確保→ポータブルトイレの後始末
- 失禁・失敗への対応(汚れた衣服の処理、陰部・臀部の清潔介助)
おむつ交換
- 脱衣→陰部・臀部洗浄(皮膚の状態などの観察、パッティング、乾燥)→おむつの装着→おむつの具合の確認→着衣→汚れたおむつの後始末→使用物品の後始末
- おむつから漏れて汚れたリネン等の交換
- 水分補給
食事介助
- 食事姿勢の確保→配膳→メニュー・材料の説明→摂食介助→服薬介助→安楽な姿勢の確保→気分の確認→食べこぼしの処理
特段の専門的配慮をもって行う調理
- 嚥下困難者のための流動食等の調理
なお、「嚥下困難者のための流動食等の調理」は、ご利用者が日常生活を営む上で必要な行為として、医師の指示がある場合に限って行うことが認められます。
清拭・入浴、身体整容
清拭(全身清拭)
- 顔・首の清拭→上半身脱衣→上半身の皮膚等の観察→上肢の清拭→胸・腹の清拭→背の清拭→上半身着衣→下肢脱衣→下肢の皮膚等の観察→下肢の清拭→陰部・臀部の清拭→下肢着衣→身体状況の点検・確認→水分補給→使用物品の後始末→汚れた衣服の処理
部分浴
手浴及び足浴
- 適切な体位の確保→脱衣→皮膚等の観察→手浴・足浴→体を拭く・乾かす→着衣→安楽な姿勢の確保→水分補給→身体状況の点検・確認→使用物品の後始末
洗髪
- 適切な体位の確保→洗髪→髪を拭く・乾かす→安楽な姿勢の確保→水分補給→身体状況の点検・確認→使用物品の後始末
ポイント
- 洗髪は、洗面台等だけでなく、ベッド上で行うことも可能です。
全身浴
- 排泄の確認→脱衣室の温度確認→脱衣→皮膚等の観察→浴室への移動→湯温の確認→入湯→洗体・すすぎ→洗髪・すすぎ→入湯→体を拭く→着衣→身体状況の点検・確認→髪の乾燥、整髪→浴室から居室への移動→水分補給→汚れた衣服の処理→浴槽の簡単な後始末→使用物品の後始末
洗面等
- 洗面所への移動→座位確保→物品準備→洗面用具準備→洗面(タオルで顔を拭く、歯磨き見守り・介助、うがい見守り・介助)→居室への移動→使用物品の後始末
身体整容(日常的な行為としての身体整容)
- 整容(手足の爪きり、耳そうじ、髭の手入れ、髪の手入れ、簡単な化粧)→使用物品の後始末
ポイント
次のようなサービスは、介護職員は行うことができません。
- 巻き爪などによる変形した爪の爪切り
- 剃刀による髭剃り(電気シェーバーは除きます)
- 散髪 等
更衣介助
- 着替えの準備→上半身脱衣→上半身着衣→下半身脱衣→下半身着衣→靴下を脱がせる→靴下を履かせる→着替えた衣類を洗濯物置き場に運ぶ→スリッパや靴を履かせる
体位変換、移動・移乗介助、外出介助
体位変換
- 体位変換(仰臥位から側臥位、側臥位から仰臥位)→良肢位の確保(腰・肩をひく等)→安楽な姿勢の保持(座布団・パットなどあて物をする等)→確認(安楽なのか、めまいはないのかなど)
移乗・移動介助
移乗
- 車いすの準備→声かけ・説明→ブレーキ・タイヤ等の確認→ベッドサイドで端座位の保持→立位→車いすに座らせる→座位の確保(後ろにひく、ずれを防ぐためあて物をするなど)→フットレストを下げて片方ずつ足を乗せる→気分の確認
- その他の補装具(歩行器、杖)の準備→声かけ・説明→移乗→気分の確認
移動
- 安全移動のための通路の確保→声かけ・説明→移動(車いすを押す、歩行器に手をかける、手を引くなど)→気分の確認
通院・外出介助
- 目的地(病院等)に行くための準備→バス等の交通機関への乗降→気分の確認→受診等の手続き
ポイント
次のようなサービスは、身体介護として介助を受けることはできません。
- 普段の生活をする上で支障がない外出(冠婚葬祭・娯楽・趣味・散策目的の散歩・地域の行事など)の付き添いや介助
- 病院内の付き添いや介助 等
起床及び就寝介助
起床・就寝介助
起床介助
- 覚醒確認→ベッドサイドでの端座位の確保→ベッドサイドでの起きあがり→ベッドからの移動→気分の確認
- 布団をたたみ押入に入れる
就寝介助
- ベッドへの移動→ベッドサイドでの端座位の確保→ベッド上での仰臥位又は側臥位の確保→リネンの快適さの確認→気分の確認
- 布団を敷く
服薬介助
- 水の準備→配剤された薬をテーブルの上に出し、確認→本人が薬を飲むのを手伝う→後かたづけ、確認
ポイント
次のようなサービスは、身体介護として介助を受けることはできません。
- 薬の取り分けや処方された薬の仕分け 等
自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助
自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助とは、自立支援、ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等です。
[身体介護]見守り・声かけ的援助
- ベッド上からポータブルトイレ等へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のため付き添い、必要に応じて介助を行う。
- 認知症等の高齢者がリハビリパンツやパット交換を見守り・声かけを行うことにより、一人で出来るだけ交換し後始末が出来るように支援する。
- 認知症等の高齢者に対して、ヘルパーが声かけと誘導で食事・水分摂取を支援する。
- 入浴、更衣等の見守り(必要に応じて行う介助、転倒予防のための声かけ、気分の確認などを含む)
- 移動時、転倒しないように側について歩く(介護は必要時だけで、事故がないように常に見守る)
- ベッドの出入り時など自立を促すための声かけ(声かけや見守り中心で必要な時だけ介助)
- ご本人が自ら適切な服薬ができるよう、服薬時において、直接介助は行わずに、側で見守り、服薬を促す。
[身体介護]共におこなう援助
- 声かけ及び見守りしながら行う掃除、整理整頓(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)
- ご利用者と一緒に分別をしてゴミ出しのルールを理解してもらう又は思い出してもらうよう援助
- 認知症の高齢者の方と一緒に冷蔵庫のなかの整理等を行うことにより、生活歴の喚起を促す。
- 洗濯物を一緒に干したりたたんだりすることにより自立支援を促すとともに、転倒予防等のための見守り・声かけを行う。
- 手助けや声かけ及び見守りしながら行うベッドでのシーツ交換、布団カバーの交換等
- 手助けや声かけ及び見守りしながら行う衣類の整理・被服の補修
- 手助けや声かけ及び見守りしながら行う調理、配膳、後片付け
- 車イス等での移動介助を行って店に行き、ご本人が自ら品物を選べるよう援助
その他専門的知識・技術をもって行う
利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービス
専門的知識・技術をもって行う利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービスには、「たんの吸引」や「経管栄養」といった医療行為が含まれます。また、嚥下困難者に提供する流動食など特段の専門的配慮をもって行う調理も、専門知識・技術を要する生活上のサービスの1つです。これらは、利用者が日常生活を営む上で必要な行為として、医師の指示がある場合に限って行うことが認められます。また、たんの吸引などの医療行為を行う際は、介護事業者から都道府県への事前申請や登録が必要です。(当事業所は、申請および登録を行っておりません。)
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